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国内ECSep 6, 2025
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国内EC物流の課題と対策

国内EC物流の課題と対策

国内EC物流の課題と対策(2025/09/01版)

1. いま国内EC物流が「しんどい」理由

ECは伸び続け、翌日・当日配送の期待値が標準化。一方でドライバーの時間外労働規制(いわゆる「2024年問題」)や人手不足、燃料・人件費の上昇が重なり、物流コストの適正化(実質値上げ)が進行中です。とくに大手宅配の運賃改定はEC事業者の原価に直撃します。(ミラボット株式会社(MIRABOT CO., LTD), ECのミカタ, 東洋経済オンライン)

2. ラストワンマイルのボトルネック:再配達

宅配の約1割前後が再配達と言われ、現場負荷とCO₂増の要因に。国交省は受け取り方法の多様化(置き配、宅配ロッカー、オートロック解錠デバイス)を後押ししています。店舗受取やロッカー活用は、配達効率と顧客満足の両立策。(国土交通省, 損保リサイト, くらしふと信州)

3. 現場オペの課題:多品種少量・波動・人不足

SKU数の増加、ピッキング波動、ピーク時の人員確保…。結果として誤出荷・遅延・残業が発生しやすい構造に。可搬型ロボットやWMSによる動線最適化・作業標準化で、同じ人員でも出荷キャパを底上げできます。(syriusrobotics.co.jp)

4. コスト上昇時代の「転嫁」と値付け

配送料の単純値上げはCVRを下げがち。送料無料の閾値見直し、地域別・サイズ別の段階送料、会員向け特典での“実質値引き”、配送スロットに応じた可変手数料など、行動経済学×料金設計で痛みを最小化しましょう。(株式会社2020(ニーマルニーマル))

5. 再配達を減らすUXデザイン

初回配達成功率をKPIに。

  • 注文時:受取方法(置き配・ロッカー・店頭)をデフォルト提示
  • 配送前:時間帯/場所のリマインドと柔軟な変更動線
  • 配送後:不在時の再配達申込をワンタップ化 自治体やデベロッパーと連携し、ロッカー網や職場受取の導線を増やすと効果的です。(国土交通省, くらしふと信州)

6. 返品・キャンセルの見える化

返品は物流負荷と粗利悪化の両方に効く“隠れ固定費”。カテゴリ別の返品率・理由(サイズ、色味、初期不良)をダッシュボードで常時可視化し、サイズ表現や画像情報の改善→返品率低下→出荷効率改善のループを回します。(Recustomer Magazine)

7. 倉庫配置と在庫ポリシーをミニマムで最適化

単一倉庫で全国即配は非現実。翌日需要の大きいエリアに小規模サテライトを置き、ヒットSKUだけ前進配備する“部分的分散”が費用対効果高め。安全在庫は需要予測で動的に見直し、在庫×運賃×保管費のトータルミニマムを狙いましょう。(ミラボット株式会社(MIRABOT CO., LTD))

8. 倉庫内の自動化は“全部”じゃなく“要所”

フル自動化より、入荷検品/棚入れ/ピッキング/仕分けのボトルネック点に限定投資。可搬型ロボット(AMR)+棚到来方式、音声/ライトガイドのピッキング、WMS連携で歩行距離とタッチ回数を削減します。数ヶ月で効果が出るスモールスタートが現実的。(syriusrobotics.co.jp)

9. 配送メニューの“二段構え”

早くて高い便/遅いけど安い便の二段構成にし、需要を価格で平準化。ピークは遅延リスクが大きいので、早割ならぬ“遅割”も有効。サステナブル便(置き配・ロッカー前提)の導入で、原価と環境の両立を。(国土交通省)

10. 指標と運用:物流は“プロダクト”

  • 初回配達成功率出荷当日率1件当たり総物流費返品率を“北極星KPI”に
  • 週次で配送会社別リードタイム/遅延率を比較し、契約・配分を見直す
  • CS・倉庫・マーケが同じダッシュボードを見る“1チーム運用”で、販促と物流を同期させる 最新の運賃・制度動向(値上げ、再配達政策、DX補助)も定点観測しましょう。(ECのミカタ, 国土交通省)

参考リンク(本文で参照した主な情報)

  1. Hacobu|【2025年版】物流が抱える課題と行政の取り組み (物流の課題を解決するDXパートナー|株式会社Hacobu)
  2. 国土交通省|宅配便の再配達削減に向けて(手引き等) (国土交通省)
  3. ECのミカタ|ヤマト運輸、2025年10月1日から届出運賃改定 (ECのミカタ)
  4. Syrius Robotics|EC物流の課題と改善策(自動化の考え方) (syriusrobotics.co.jp)
  5. Re:Customer MAG|【2025年最新】EC化率と裏側の課題(返品・体験) (Recustomer Magazine)

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